CULTURE

2018年2月4日

いろはにほへと「幸せ回避症候群」
細倉真弓×ヴィヴィアン佐藤

からだが求める「気持ちよさ」を大切に、そして美しくあるために。女性の視点でつくられたセルフプレジャー・アイテム『iroha(イロハ)』をモチーフに写真家と文筆家がそれぞれの感性で描写します。

「幸せ回避症候群」

アタシたちの親の世代だと、まだお見合い結婚もわりと多いわ。古い時代設定のドラマや映画などでは家同士の結婚で、本当に好きな人と結ばれないという設定はいまだメロドラマ界では必須。
でも相思相愛だったカップルが長年付き合ったり、結婚してしまうと、毎日喧嘩ばかりで「どうしてこんな相手と一緒にいるのか分からない」という気持ちは誰でも経験していると思うわ。
また、たまに実家に帰省して親族と一緒に過ごすと、最初は楽しいけれど2日目くらいからもう喧嘩。他人だったら起きないことが、どうしてこういうことが身内で起きるのかしら。最近の心理学ではそういう行動を「幸せ回避症候群」と呼ぶそうね。簡単に言えば親しい人間への「甘え」や屈折した独自の小さな幸福論から生まれてしまうというわ。
江戸時代の大奥やイスラムの一夫多妻性など(もしくは自由恋愛とはまったく異なるお見合い結婚も含め)を、いまの基準でそれらの社会制度を可哀想/不幸と決めつけてしまうのはどうかしら。一生敬語を使ったり他人行儀の夫婦関係は、ほんとうに可哀想なものなのかしら。それらは何百年も続いてきたレッキとした文化。いまの時代では当たり前の、自由恋愛からの結婚というチョイスしかない文化は、むしろ不幸かもしれないわ。恋愛から結婚した、いつも幸せなカップルをほとんど見たことがないのはどういうこと? これでは恋愛も結婚も躊躇してしまうわね。
女子は自ずと肉体的健康管理のためにハンドバックに入る「理想の相手の肉体の一部分」が必要となるのは必然かもしれないわね……(笑)。

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