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女性の身体と不感症の関係/喜田直江先生

喜田直江先生

なおえビューティークリニック院長

平成13年 京都府立医科大学卒業後、
産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。
平成15年 形成外科医として、形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。
平成18年 大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。
とくに婦人科系の美容手術は、日本でも有数の症例数を誇る。
平成23年10月、東京銀座でなおえビューティークリニックを開院。

「SEXが気持ちよくない」という悩みを持つ女性がたまにいるのですが、不感症の原因が女性器にあるという可能性はありますか?

 女性器に問題があるケースもあります。

みんながそうというわけではないのですが、女性器に問題があるケースもあります。要因のひとつとして多いものが、陰核包茎(インカクホウケイ)。クリトリス(陰核)が完全に包皮に覆われてしまっている状態ですね。

 

通常、興奮するとクリトリスが大きくなり、普段包皮の中に隠れていたとしても顔を出すものなのですが、陰核包茎の方は、興奮してもすべて皮に覆われてしまっているため、クリトリスの刺激を感じにくくなってしまうんです。
※クリトリス(陰核)とは、男性で例えると亀頭にあたる箇所で、感覚を高める神経が集まっている部位。そのクリトリスを守るように覆っているのが包皮です。

 

ただ、陰核包茎だからといって、手術で全部包皮を切除しまうと、刺激が強すぎて歩けなくなってしまう方もいますので、安易に手術をしない方が良いです。気になる方は、一度カウンセリングに行き、お医者様と話し合いながら手術を検討された方が良いと思います。

 

 

他に不感症の原因はありますか?

 出産前後に腟がゆるみ、不感症になってしまうケースもあります。

他に多いのは、出産前後に腟がゆるみ、不感症になってしまうケースです。出産すると、腟を締める筋力が低下し、刺激を感じにくい身体になってしまうんです。

 

オーガズムを感じる際、筋肉が収縮して痙攣しますよね。筋肉は、自分の快感を高める大切な役割を担っているんです。“腟トレ”と言うと、男性のために行うものと思われがちなのですが、腟を締めることによって自分自身の快感も強くなるのです。

 

簡単にできる腟トレ方法を教えてください。

指や、アイテムを挿入し、締まっているのか自分で確認しながらトレーニングするのも良い

自分でケーゲル体操(骨盤底筋トレーニング)を行っている方もいますが、ダイレクトに自分で締め付けが確認できるという意味では、指や、アイテムを挿入し、締まっているのか自分で確認しながらトレーニングをするのも良いと思います。

 

もっと簡単に腟トレを日常に取り込みたいのであれば、お小水のときに何回か尿をとめるように意識すると、骨盤底筋が鍛えられますよ。

 

当院では、1週間に1回20分で筋力を鍛えるトレーニングマシーンもあります。骨盤周辺の筋肉は、自分で動かせる筋肉と、自分で動かせない筋肉の2種類あり、どちらかというと自分で動かせない筋肉の方が多いんです。機械であれば、強制的にすべての筋肉が動くので、効果が高く、利用されている方も多いんです。

 

セックス中、腟内の刺激でオーガズムを得られるようになるためにはどうすればよいのでしょうか?

クリトリスは、膣の内部にも繋がっているんです。

中の刺激とクリトリスの刺激の何が違うかを説明しますね。クリトリスは、外部に出ている部分だけと思われがちなのですが、外に出ているのは全体のごく一部で、膣の内部にも繋がっているんです。なので、腟内でオーガズムを感じられる方も、クリトリスの一部を刺激されていることと同じで、外も中も同じ器官なんです。

 

外部のクリトリスの場合は、場所もわかりやすいし、刺激を感じやすい分、オーガズムに達しやすいのですが、腟内の場合は、外に比べて時間がかかり5分10分でオーガズムに達することは難しいです。

 

さらに、男性の多くはアダルトビデオのSEXをお手本としてしまうため、短時間で女性がすぐにオーガズムに達せるものだと勘違いしてしまって、前戯を短時間で済ませてしまう方も多いですよね…。女性の身体はそんなに単純にはできていないので、しっかりと刺激をしてから挿入しないと、オーガズムに達することは難しいんですよ。

 

そういう意味で、自分の指や挿入アイテム等を活用しながら、オーガズムを感じられる気持ちいいポイントを自分の中で知っておき、パートナーに伝えることが大切だと思います。言いづらいと思いますが、SEXをすべて男性任せにせず自分からも伝えていくことが大切だと思います。

 

良いSEXのために、何かアドバイスがあれば教えてください。

SEXに集中できるような環境を自らつくってみるのも良いかも

相談に来られる女性のお話を伺っていると、セックスに集中できていない方が多いように感じます。仕事や家事など、セックス以外のことをたくさん考えてしまう方もいらっしゃるのですが、そういう状況では、なかなか集中することが難しいと思います。

 

例えば、少しだけお酒を飲み、ボーっとした状態でしてみるなど、余計なことを考えず、SEXに集中できるような環境を自らつくってみるのも良いかもしれません。

 

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